2016年12月18日日曜日

トランプ当選のショックは地下鉄セラピーで


2016年11月10日

いつもはただやたらに長く殺風景な14丁目の地下鉄乗り換え通路。今日はなにやらに華やいでいる。「愛は黙っていない」とか「レイシズムなんてだめ」「権利のために闘うぞ」だとか手書きで書かれたメモ用紙が壁を埋め尽くしてる。「名誉博士」の証書(もちろんにせもの)を麗々しく掲げてテーブルについているのは「地下鉄セラピスト」の「レビー博士」。


35ドルでテーブルを買って地下鉄セラピストをはじめたのは半年ほど前。「人がどんな時に気分よくなるか、どんな時に気分悪くなるのか、興味があってね。ほら、家族とか友達、宗教とか、そんな相手がいれば気も晴れるけど、話せる相手がいない人も大勢いるからさ」
メモのプロジェクトは昨日始めたばかり。トランプ当選でかりかりしてる人たちのストレス緩和になるかな、と。トランプ、ヒラリー、どっちの側についてるわけじゃない。誰でも自分の思いを言える。「コミュニティの一員としてつながれるでしょ」おとなも子供も立ち止まり、メモを書いたり読んだり、携帯で撮影したり。なごんでる。



911の時もそうだった。街が危機の中にいるとき、ほんとに素朴でおしつけがましくないやり方で人のつながりを感じさせてくれるやり方をだれかがみつけてくる。ニューヨークってそんな場所。やっぱりこの街が好き。

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