写真の力で圧倒しひきつける。「開き直り」の写真家 石川真生は、こうして磨きをかけられた。
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| 初めての写真集『熱き日々 in キャンプハンセン』(1982)。 |
『熱き日々in キャンプハンセン!!』
石川真生:これは私が昔、写真家の比嘉豊光さんと共著で出版した『熱き日々in キャンプハンセン!!』という写真集。前半は金武の女たちを撮った私の写真で、後半は比嘉さんが私を撮った写真。私の最初の職場は、コザ十字路の黒人街だったんだけど、だんだんコザが寂れてきたので金武に移った。昼は、黒人米兵のバーのホステス仲間の部屋に遊びに行き、黒人やまわりの女たちの日常生活を撮った。構えて撮るわけじゃなくて、自分自身も金武の女の一人として、生活を楽しみながら撮っていた。
『熱き日々in キャンプハンセン!!』は、金武の女たちへの賛歌。私もそれまでは親との修羅場があったりして、人生を悩んだりもしてきた。だけど、彼女たちの潔さはハンパじゃないの。当時、黒人バーで働き、黒人とつきあってた女たちは、世間から蔑まれ、温かいまなざしはなかったよ。
1970年代半ばに黒人バーで働いてた女の子たちは、そんなに貧しい家庭の子ではなくて、ブラック・カルチャーに触れ、黒人が好きになった子たちだった。だけど、好きだけじゃ、黒人バーで働けない。しがらみだらけのこの狭い島で、家族や親戚や知り合いの干渉や中傷をはねのけて、好きなことをつらぬき通していた。おおらかにのびのびと生きてた。開き直って自由に生きることのすごさを私は彼女たちから学んだの。