2019年1月25日金曜日

ジョージ・ワシントン大学での枝野幸男立憲民主党代表のスピーチ


Sept 13, 2018

913日、ジョージ・ワシントン大学での枝野幸男立憲民主党代表のスピーチから、沖縄関連部分。記録のために書き起こしてみました



「沖縄問題について申し上げます。私たちは日米安全保障条約とそれに基づく同盟関係を重視します。だからこそ、将来にわたる安定的な日米関係の維持・発展という観点から海兵隊基地の新設問題など、在沖縄米軍基地問題の現状を強く危惧しています。

沖縄県には、国土の0.6パーセントの土地に在日米軍専用施設面積の約74パーセントに及ぶ広大な面積の米軍基地が存在します。残念ながら米軍による事故や事件が発生し、そのために命を落とした県民も少なくありません。

また沖縄は第2次世界大戦において、日本では唯一の地上戦が行われ、民間人を中心に31万人もの人々が犠牲となりました。その後も27年間にわたって米国の統治下におかれます。日本全体の国益のために沖縄だけに過度な犠牲と負担を押し付けている状況であります。

そんな中、市街地の中にあるために大変危険であるとされる米軍海兵隊普天間基地に代えて辺野古の海岸に新たな海兵隊基地を建設するという計画が進んでいます。

普天間基地の危険を取り除くことは喫緊の課題ですが、沖縄の本土復帰後、初めて新たなる基地が建設されることから、沖縄県民の多くが反対の声をあげています。辺野古移設を決めたSACO合意からもう20年以上がたちますが、いまだ本格工事は開始していません。沖縄県民の反対・反発はますます強くなっています。




これ以上、辺野古基地建設を強行することは、沖縄県民の理解を得られず、安定的な日米関係の発展にとっても大きな阻害要因になると考えます。

私たちは辺野古基地を建設することなく、普天間基地の返還を実現する。同時に日米関係や米国の安全保障戦略に悪影響を与えない。困難な3つの条件を同時になりたたせる解決策の模索をアメリカのみなさんと共に取り組んでいきたいと考えています。

最終的には、日本国政府として米国政府との間で交渉し合意することが必要です。しかしそのためには、アメリカの極東における安全保障戦略とその中における海兵隊の役割、さらには海兵隊の具体的なオペレーション、そして沖縄における国民・県民感情をはじめとする日本側のさまざまな事情について率直かつ詳細な分析と意見交換を積み重ねることが必要です。

私たちはこれらを政府間の交渉だけに委ねるのではなく、私たち野党を含む議会人や民間有識者・専門家を含めてより幅広く率直な意見交換を重ねることでこそ、日米両国民が真に理解・納得する日米同盟関係の深化が可能になると考えています。

同時に日本における米軍や米軍関係者の法的地位などについて定めている日米地位協定についても、改定に向けた率直な意見交換を積み重ねたいと考えています。ドイツや韓国など、米軍が駐留する他の国々と米国とのどの種の協定と比較しても、日米地位協定は不平等・不公正と批判をまぬがれません。

私たちは極東アジアにおける日米安全保障条約と日米同盟を重視する立場から、特に基地の集中している沖縄県民の理解を得られる内容に改定することが必要であると考えます。

以上、米国の皆さんとも関連するいくつかの点について申し上げました。今回の訪問を機会に、立憲民主党の考え方について、日本にとってもっとも重要な友人であるアメリカの皆さんにも知っていただき、また、米国のさまざまな立場の皆さんと意見交換をして、相互理解を深めたいと思っています。

こうした努力を積み重ねることが、日米関係を重視する立場から、政権交代を目指す政党としても、責任ある姿勢であると考えています。

皆さんのご理解と今後のご協力をお願いを申し上げ、わたくしからのスピーチとさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。サンキュー・ベリー・マッチ


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