2017年1月30日月曜日

トランプの入国禁止令に怒るニューヨーク


January 29, 2017

1月27日に、トランプが中東・アフリカの7カ国(イラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメン)の国民や難民の入国を一時禁止する大統領令に署名し、即、実施になったため、大混乱のアメリカ。

考えは浅いが実行力(だけ)が売りなため、細かいこと言わずにやっちまえということでさっさと決めてしまったらしい。

大体、なぜ、この7カ国が対象なのかすら、よくわからない。言っちゃ悪いがこのコンセプトなら、どうしてあの国ははいらないの?(911の実行犯はどのこの国の人だっけ~?ちなみにイランはISISの敵だぞ)という国がいくつかあり、逆にこの7カ国の出身者でアメリカでテロを仕掛けた人は皆無なのです。

また、細かい基準が指示されていないので、入管の現場も、永住権保持者(グリーンカード)保持者はどうするのかなどなど、ケースバイケースと言われたって、わけがわからず大混乱です。その分、旅行者の不安もつのります。。




2017年1月23日月曜日

ウィメンズ・マーチ on ワシントン 


January 22, 2017

1月21日、ワシントンで開催されたウィメンズ・マーチ。なんと50万人が参加。ピンクのプッシーキャット帽が首都をうずめました。前日のトランプ大統領就任式を祝いに集まった人(政権は、空前の人並みと見え透いた嘘をついて、さっそくメディアに叩かれていますが)の3倍だとか。また、ワシントンだけでなく、ニューヨークでも40万人近く(NYタイムズ記事)が集まり、全米各地の参加者を合わせると300万(主催者側発表)にのぼりました。




2017年1月16日月曜日

あるはずの無い異変 トランプ大統領

文=大竹秀子

Dec 3, 2016

 驚きのトランプ当選。米大統領選に起きた「あるはずのない異変」に泡をくったリベラルな論者たちは、「なぜ?」という問いに頭を悩ましている。


2016年11月12日、トランプ当選直後に行われたNYでの反トランプ・デモで
わけてもらったShit on Trump カード


裁かれた二大政党


  裁かれたのは、二大政党の欺瞞だ。共和党か民主党かと大騒ぎしてみても、目指すはいずれも金ヅルがもっと儲けてくれる体制。両党にさしたる差はない。移民や貿易に厳しい姿勢を取る共和党。だが社会的弱者への差別・無関心を根っこに抱え、企業をもり立てる政治に励む。雇用の海外流出を真剣に止める気などありはしない。

民主党はどうだろう。マイノリティとマルチカルチャリズムを謳い働く者の味方というイメージをふりまいてはいるが、グローバリズムを推進しウォールストリートへのご奉仕に余念がない。国民が訴える、1%と99%との間で広がり続ける格差。だが、現実となった貧困あるいは目前に迫った貧困へのおびえを政治は相手にしないのだ。

 アメリカ社会に階級はない。人種差別の時代は終わった。両党が信じ込ませようとしてきたこの2つの嘘をトランプはエサにした。階級支配してるじゃないか、差別したっていいじゃないか、それが正直というものだ、という「正論」をふりかざして。

 政治から見放されてきた白人労働者層、怒れる庶民のために闘う戦士、そんな虚像を売ったトランプ。だが、受け狙いの大言壮語の連発なのは、買い手も先刻ご承知だ。あたり一面ひっかきまわしたてつく者をなぎ倒し自らの力に陶酔しかつ周囲の称賛を求める。億万長者のこの口先男が大統領就任後、メキシコとの国境に壁を張り巡らさなかったと言ってむくれる支持者はいないだろう。だが選挙中に繰り返した暴言のいったいどこまでがはったりでどこからが公約なのか?


核のボタンも殺人リストもトランプが握る


 米大統領が行使できる権限は際限なく膨らんでいる。もはや核のボタンだけではない。ブッシュ政権下で始められオバマ政権下で強化された無人機による「殺人リスト」プログラム。すでに2600人近くの「テロリスト」を殺害したとされる。テロとの戦いというお墨付きのもと、本来の適正手続きを踏まない殺害、捜査、監視、拷問の権限を大統領は握ってしまった。そんな負の遺産を「あの」トランプが受け継ぐのだ。