ジョージ・ワシントン大学での枝野幸男立憲民主党代表の講演会を聞きにいった翌日。NYへ戻るバスに乗る前の2時間あまり、下院議員会館を2人でうろついた。
議員ではまず、バーバラ・リー。リー議員は、2001年9・11同時多発テロ後、ブテロを計画、実行した個人、組織、 国家とテロ犯人に隠れ家を与えている国に対して必要かつ適切な軍事力を 行使することを認める武力行使の権限を大統領に与る武力行使権限(AUMF)法に唯一反対票を投じた人。この法が、その後の米国の戦争拡大と恒久化の端緒となったわけで、たった一人のノーは、いまも議員の良心と勇気の表れとして語り草になっている。
ちなみに、上院議員会館ではドアが開け放ってあったり、ガラス張りで中のようすがうかがえるのだけれど、下院の議員会館の議員オフィスは、重たい木の扉が閉ざされている。これをノックして顔を出し、あなただ~れ?という怪訝な顔に立ち向かうのは、並大抵を超えたストレス。何度も行って顔なじみになるまで、Shizuさんにはほんのしばらく、つらい時が続くだろう。
だけど、この日は、ごほうびも待っていた。
下院の議員会館は3つの棟がある。軍関係の連絡オフィスがずらりと並ぶ一角で海軍・海兵隊事務所を終えた後、カフェテリアで一服。
ワシントンポスト紙の記事に枝野代表が議員会館のカフェテリアで取材を受けたとあったので、どこだろね?と最初の建物のカフェをのぞいてみたけれど、なんか違う。でも、寿司があるのを発見。その名もHissho zushi(必勝寿司)。議員にはゲンのいい名前だけれど、わかってる人はきっといないな。
ランチにはまだ早いので別棟にいるあと一人をまわろうとのんびり廊下を歩いていたら、後方からすさまじい勢いの団体ご一行がわきを通り抜けた。途端にShizu さんから、「走れ!写真!枝野さんだ!」と叫び声があがった。
待ってました。やっと出番だ。重い荷物を背負って、行進する隊列を走り抜け、後ずさりしながら先頭の写真を撮る。これデモの撮影でならした得意技。
枝野さんたちは、アポの時間、ぎりぎりなのか、必死に歩く。早い。全力疾走して、なんとか行く手に立ち、「お写真、撮っていいですか?」。韓流ドラマのスターそこのけの追っかけに、先頭切って歩いてた枝野さん、ぎょっとした顔。
「あ、すみません。ちょっと急いでいるので」とまわりから、声があがるが、ちょうどエレベーター前に到着。エレベーターが来るまでしばし時間あり。で、「昨日、ジョージ・ワシントン大学の講演に行きました。沖縄のために動いています。時々、チラシを届けています」とようやく大騒ぎで説明し、枝野さんの顔もやっとほころぶ。Shizu さんがチラシまでふりかざし大満足顔の写真が撮れました。
遭遇時間、ほんの1~2分。私たちか枝野さんご一行か、どっちかが、少しでも違う動きをしていれば、会えずに終わったはず。天は時々、こんないたずらをする。そして私たちを、「ひょうたんからこま。なにが起こるかわからない。やってみるもんだなあ」という気にさせる。
ちなみに枝野さんたちは4階にあがっていったが、このビルの4階なら、きっとあの議員に会いに行ったんだね、とShizu さんは議員オフィスの部屋番号リストをチェックして断言。議員会館まわりプロの風格を見せる。
この日のノルマを終え、2人で気分よくランチ。「必勝寿司」は、まずかった。機械でにぎったパック入りだから、仕方ないか。議員会館めぐりの寿司なら、やっぱり上院会館の手作り寿司だね。
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