2017年5月30日火曜日

進撃! メモリアルデーにNYで反辺野古基地建設アピール。


「NO WAR (戦争をなくす)なら、まずは基地をなくさなきゃ((NO BASE)」。隣で紀子さんがじれている。空は快晴、日曜日。メモリアルデーの連休のNY。ここは、マンハッタンの南端にあるバッテリーパーク。自由の女神があるリバティ島に向かうフェリー乗り場がすぐそばのこのあたりには、第2次大戦で海で亡くなった水兵、海兵隊、沿岸警備隊、4601人を追悼する碑が海に向かって立っている。きちんと終了しなかったため、モニュメントからみそっかすになっていた朝鮮戦争の戦没者の碑も、1990年代にはいってようやく全米にさきがけてここに建立された。





メモリアルデーは戦没者の記念日。が、多くの人にとっては、夏のはじまりを告げるうれしい連休。海開きの日でもあり、マンハッタンの町中から人が減るかわりに、ハドソン川で行われる恒例の帆船パレードのためにやってくる水兵たちが、修学旅行の子供たちのように小グループで街をちょろちょろする時でもある。



紀子、志津子、あと約1名のサンババは、「平和を求める元軍人の会(VFP)・NY支部」の平和を求めるラリーに繰り出した。バグバイプの音にひきつれられ、この機会に「沖縄基地撤去」「高江を守れ」「辺野古の新基地なんてとんでもない」と必殺大文字バナーを抱えて、あそこに立ち、ここを歩きと大奮闘。ともかく目立つから、いろんな人が話しかけてきたが、その辺は、紀子さんと志津子さんがきっとレポートしてくれるでしょう。



VFPは、明日の29日と30日は、首都ワシントンで大規模は集会を予定していて、特に30日は、軍事費の大幅増加をふくめた予算案を出したばかりのトランプのミリタリズムズムに抗議して、ホワイトハウスに向けたデモを行う予定らしい。




が、こういう頼もしい元軍人は、元軍人全体の中では、マイノリティ。ピュー・リサーチの今年4月の調査によると元軍人はその他の一般市民よりも、いまだにトランプ支持率が高いんだそうだ(それぞれ54%と39%)。また、共和党支持者が多く、共和党支持の元軍人ときたら、なんと98%が、トランプを支持している。なぜか?ピューは、その原因をデモグラフィクスにしぼって説明する。なんせ、元軍人の90%は男。白人が多く、しかも年寄り(半数以上が65歳以上)。確かに、こりゃ、だめそうという層ではある。



VFPのニューヨーク支部は、アンチ・トランプのデモを、これまで何度かしかけてきたが、この日(28日)は、トランプの名はあまりでない。本部から来てこの日の集会に参加した、マイケル・マクファーソン(Michael McPhearson) 事務局長のスピーチはざっとこんな風。



「今日、ここに集まったのは兵士や戦士を祝すためではありません。失われた命を追悼し、壊された身体や心を思い、いのちのために何ができるかを考えるためです。私はもう『お国のためのご奉仕、ありがとうございました』と、言われたくありません。『よく帰ってきてくれた』と、言ってもらえるのは、かまいません。でも、感謝するより、平和のために一緒に働いてほしいのです。名前をあげるまでもなく、いまはなんともクレイジーなことがおきています。これに対して私たちがやるべきことは、『平和は実現できる』と信じて運動をつくっていくことです。街に出て、ふだんは話をしない相手にも語りかけましょう。そして、カルチャーを変えていきましょう。みなさんにとっても私にとってもチャレンジですが、キング牧師や、ブラックパンサーのフレッド・ハンプトンの勇気と信念を思いおこし、実現させていきましょう」





集会が終わってから、サンババ、マクファーソンさんにじりじり近づき、記念撮影。チャンスを逃さず、紀子さん、事務局長に直訴。「基地を閉ざさなくちゃ、戦争は終わりません。辺野古にいま、また新基地が作られようとしています。VFPは、アメリカ国内でも、ぜひ基地撤去をアピールしてください」。




紀子さんがいうこと言ってくれたし、たくさん歩いてお腹がすいたので、この後は、チャイナタウンのやむちゃにむけて、まっしぐら。のどかで楽しい1日でした。
文=大竹秀子


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