最初、警官も約1人、登場しましたが、「お、かわいいじゃん」の声もあがる(誰の声じゃ?)にこにこした若者で、所定用紙にささっと書くこと聞いて、すぐ帰っていきました。
まずは主催者、海外米軍基地反対連合を代表して連合コーディネイターのバーマン・アザドさんが、挨拶。参加した平和を求める元兵士の会(ベテランズ・フォー・ピース)、コードピンク、戦争のない世界(World Withoud War)のメンバーに感謝すると共に、この場にはこられなかった世界各地の250の連合賛同団体がこの日の行動を支持しているのだと強調しました。
大使館前での集まりの目的のひとつは、アメリカで日本政府を代表する駐米日本大使宛てにしたためられた、連合組織委員会からの書簡を届けることでもありました。沖縄の歴史と人々の基地反対への思いを一顧だにせず、裁判所が行政府と1体になって政府の意にそわない市民活動を抑え込もうとする判決に抗議する書簡をバーマンさんが読み上げます。
というわけで、いよいよ、海外米軍基地反対連合組織委員会から佐々江駐米日本大使宛てにしたためた書簡を届ける時間がやってきました。
金色の菊のご紋がついた大使館の中には一人しかはいっちゃだめ、プレスもついてきてはダメ、ということで連合を代表してバーマンさんが中にはいり、以下の動画は、出てきた直後のプレス、そしてスタンディング参加者への報告です。
予期した通り、応接に出た大使館員は、判決は裁判所の管轄であり、三権分立じゃからのう、というもの。で、バーマンさんは、「もちろん、それは知ってますけど、ここアメリカだって建前はそうでも大統領や議会が司法になんらかの発言をして、圧力をかけているわけで、日本でも憲法の許す範囲で、司法が公正に行使されるよう、チェックすることはできるはずだ。そして、特にこの判決は、抗議活動や反対を表現しようとする市民を黙らせるもので、日本の憲法が保障している日本国民の表現の自由を守ろうとうるものではない」と主張してきたとのことです。
バーマンさんから後で聞いた話では、どこかの部屋に通すでもなく、扉をはいったくらーい闇のような場所に大使館員と警備員各ひとりがたっていて、書簡を受け取ったとのことでした。ブラックサイトにつれて行かれなくてよかったね。
ベテランズ・フォ-・ピース(平和を求める元兵士の会)のタラク・カウフさんのスピーチ。タラクさんはすでに沖縄を3回訪問していて、博治さんのことを、平和を求める世界の人々にとってヒーローだと心酔しています。
タラクさんは、スピーチの中で、沖縄の人たちの米軍基地と占拠に対する闘いは、平和に静穏に生きたいと求める人権の闘いであり、世界のあらゆる闘いにつながっていると強調。
小さい島に米軍基地がすし詰めに押しつけられている沖縄の現状を語り、普天間の危険性除去の名のもとに、実は新しい基地を作ろうとする米軍、それに反対する辺野古の闘いについて、美しい海がいかに環境が破壊され、多様な生物の生きる場が壊されようとしているのか、それに対する辛抱強い反対運動がどのように展開されてきたか、説明し、ベテランズフォーピースのこれまでの沖縄反基地運動へのコミットメントについても熱弁をふるいました。
さらに今回の執行猶予つきの判決が、いかに博治さんの活動をはばみかねないかをも説明しました。
この日、ワシントンでスタンディングにかけつけてくれたコードピンクの地元メンバーたちのほとんどは、沖縄がそんなひどい目にあってたなんて初耳だったようすで、タラクさんのひとことひとことに、「まあ、なんてこと」「ひどい」と憤慨の声をあげ、沖縄現地での人々のたゆまぬ闘いに「ありがとう」と感謝していました。
次いで、生まれも育ちも沖縄の、沖縄ピースアピールの紀子さんが、まずは普天間撤去・辺野古新基地建設に反対する沖縄の闘いへの支援を参加者に感謝。戦争の無い世界(World Without War)のデイヴィッドとスピーチが続きました。
スワンソンさんは、「もし、いま後ろの通りを走りすぎていく車を運転している人たちは、沖縄の現状を知れば、その多くが反基地の活動を支持するに違いない。人々は、何が起きているのかしら知らないのだ。日本でなにが起きているか、どんどん報道などを翻訳してもらえば、そのことばを広めるのは、僕たちの仕事だ。
写真をとったり記事を書いたり、力の限り、伝えていきましょう。知られていないだけなんだから。
いま起きていることの逆を想像してみましょう。たとえば、日本がニューヨークに近いロングアイランド(沖縄の2倍の広さ)に基地を作って、周辺に住む女の子が、レイプされて殺されたり、ヘリが墜落してきたりし自治体政府や州政府、住民が抗議しても、基地は必要なんだから、お前らだまっておけみたいなことを連邦政府がいったら、どうなるか。あるいは、いま米軍基地のおかげで沖縄で起きているひどいことが、米軍ではなく、ロシアのプーチンが起こしたとしたら、アメリカの国民は、いったいどんな反応をするか。
だから、そういう風に物語を逆転させれば、想像力が働き、何が起きているか、その本質が誰にでもわかる。
人々には思いやりの心がある。知らず、気づいていないだけ。現状を知らせていくことが大事。問題の解決することができるのは、市民の力だ」と、ポイントをつかんだ力強い発言で、進むべき方向性を示しました。
最後にタラクさんが、アメリカの人々にとって戦争が日常茶飯事にされてしまったように、沖縄では基地が日常茶飯事にされてしまっている。でも、こうやって皆が立ち上がったことがすでに勝利だと宣言し、活動の継続を促しました。
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