2019年5月30日木曜日

追悼の向かう先・ベテランズ・フォー・ピース、メモリアル・デーの願い

2019年5月26 日、悲しくなるほど青い空。自由の女神を背景に戦没者たちの碑が並ぶマンハッタンの南端バッテリーパークでの、ベテランズ・フォー・ピースNY代表のスーザン・シュナール(Susan Schnall)のパワフルなスピーチ(抜粋)です。


「アメリカよ、目をさまし耳を貸してほしい。私たちはこの国の中で、この地で、戦争をしている。自分たちの子供を殺し、世界最多の武器、戦艦、ボタンをひと押しするだけでコミュニティをごっそり殲滅できるドローンを製造する、世界のモンスターになってしまった。自国の若者を殺害し、何の責めも受けずに学童たちを殺し、水と食糧供給に毒を盛り、金持ちにすべてを与えています。経済的富と政治権力をどっさり。彼らがさらに多くのパワーとお金を手にするために。貧しい人たちは食べるものに事欠き、住む場所も教育も劣悪で、まともな職につく機会も不足している。そんな状況から抜け出すにはと差し出されるのが、軍にはいる道。軍の武器で警察を武装させて破壊し殺害する。貧しくて特権をもたない連中には、裁判なんて不要だとばかりに」



2019年5月29日水曜日

『ハミルトン』をぶっとばせ! イシュマエル・リードの風刺芝居がNYでオープン



イシュマエル・リードの風刺芝居“The Haunting of Lin-Manuel Mirand”(『亡霊に取り憑かれたリン=マニュエル・ミランダ』)が、イースト・ビレッジの Nuyorican Poetry Caféで始まった。今年80歳、黒人の詩人・作家・劇作家・編集者・アクティビストとして、アメリカ社会の主流をなす思考の中で目や耳をふさがれてきたアフリカ系アメリカ人が残したことばや、彼らが生きた体験を何十年間にもわたって掘り起こしてきたリードには、ハミルトンを奴隷解放論者として描いたミランダのブロードウェイ大ヒット作『ハミルトン』の史観は、あまりといえばあまりだったに違いない。


『亡霊に取り憑かれたリン=マニュエル・ミランダ』では、プエルトリコ系のミランダが、悪夢の中で続々と登場する亡霊たちに叱られる。黒人奴隷、先住民、白人の年季奉公奴隷、そしてきわめつけは、ハリエット・タブマン。タブマンは逃亡奴隷の身でありながら、奴隷たちをカナダに逃がす「地下鉄道(Underground Railroad)」を組織し、奴隷州に潜入して黒人解放に貢献した歴史的な人物だ。

2019年5月27日月曜日

ラッパーで元米海兵隊員マイルス・メガサイフ 『命どぅ宝』沖縄への想い




1995年には、キャンプ・シュワブにいた。少女が・・」と言ったまま、マイルスはうなだれ、次のことばを口にすることができなかった。

マイルス・メガサイフ、44歳。ラッパー。元米海兵隊員。17歳で軍に志願し、キューバのグアンタナモ基地を経て、沖縄に送られた。9.11はまだ起きず、当時、アメリカはボスニアで空爆などを行っていたが、マイルスは前線に派遣されることはなかった。